■青ちほかえるの訪韓記 "reports -Houkan " (1998.11.27-29)

アンニョンハシミニカ

1. 11.27(金) 大阪発
2. 11.27(金) ソウル着
3. 11.28(土) ソウル観光am
4. 11.28(土) ソウル観光pm (1.ピビンパ 2.南大門 3.参鶏湯 4.延世
5. 11.29(日) 大阪着
6. データ
7. 登場人物

【11月28日(土) ソウル観光pm】 4 延世

図 4-4-1 かえる  サムルノリが見たいなあと言っていたら、たけし君は延世大学である「青年進歩党の創立前夜記念の文化祭」に行こうと言った。文化祭だからサムルの演奏もあるはずだという。すでに始まっていて、講堂のような大教室には学生風の若者がいっぱい。舞台ではなにか現代劇をやっていたが、せりふが一つも分からないのでなんだか分からない。辺りを見回すと、客席をまわって夜光塗料の棒切れ(アイドルのコンサートとかで振るやつ)を売っているおじさんがいた。たしかに薄暗いがここでこれを売ってどうするんだろう…(後になって用途がよく分かった)湯気の上がっているまんじゅうのようなものを売り歩いているおばちゃんもいる。映画館か(^-^;)。政治集会に物売りの人が来ているのを見たのは初めてだったので、なんか面白かった。

ちほ 物売りのおっさんの声は、よく聞くと「トゥーゲ、イルチョンウォン」(2個、千ウォン)と聞こえる。「何で2個ずつやねん?」という疑問もあったが、それよりも、「政治集会になんでその格好やねん!」と突っ込みたくなるような格好だった。薄暗い会場内、おじさんは蛍光リングをイヤリングにしていた。

かえる  いろんなグループの代表のような人たち(みんな若い)が出て来て、労働歌や闘争歌みたいなのを次々に歌う。運動系のバンド?みたいなプロの人たちもいたようだ。音楽のアレンジはことごとく、戦隊モノの主題歌調(^^;)。客席は異様に盛り上がる。きゃーきゃーと声が上がり、席を立ち上がって先ほどの夜光塗料スティックを振り回したり、ほとんどロックコンサートのノリ。こぶしの振り方が独特で、上方で細かく左右に振ってまた降ろす。再開発計画で古い住宅から追われ、厳寒の「龍山区庁前」でテント暮しをしているという親子連れが登場して、体操付きの歌を歌った。

ちほ 確かにそんなノリでした。(^^; でも歌っているのは「プル・ラビ」(火の蝶?)など。私が知っているそれは、もっと重く、暗い歌だったのに。時代と共に曲調は変わっていくのね。あと、「チョンノヒョップ・チングンカ」(全労協進軍歌)、歌詞の「全・労・協!」という部分だけ別の単語にすり替ってたが、何と言ってたのだろう?「チョン・チン・ダン」(青進党)とでも言っていたのかな? 時代が変わっても、同じ歌、同じ詩を使い回すところがすごい!

図 4-4-2 図 4-4-3 かえる  知らなければ政治集会と思わなかったかも。この団体だけがそうなのか、韓国の若者集会はだいたいこういう雰囲気なのか?どうなんだろう。ちょんひょんとちほさんの方を見ると、興味津々という感じで舞台に見入っている。

お待ちかねのサムルノリが始まった。(笛の人が入ってたからサムルじゃないけど)若い男女が5、6人ほど。うまいっ!! でも、客席はあまり盛り上がらない。あんまり人気がないのかな〜。伝統音楽の演奏はこのグループだけで、後はふつうのバンド演奏と歌のみ。ちょっと残念だ。

そのうちに本日の真打ち、党の代表の人が登場した。この人だけはおっちゃん。人の良さそうなにこにことした笑顔で。40代前半か。客席はもう最高に盛り上がって、ほぼ全員が立ち上がり、右手をかざしながら、声を揃えて歌を歌う。たけし君も純子ちゃんも、ちほさんもちょんひょんも立ったが、私は座ったままだった。党の趣旨をよく理解して賛成しているわけでもない私が、(ひょっとしたら賛成するかもしれないけど、今はまだよく知らないわけだから)、その場の雰囲気で「つきあう」のは良心的でないと思ったから。誰もそんなこと気にしてないかもしれないけど、私なりのこだわり。(実は、かなりどきどきした)。みんなが立ち上がって熱狂的に叫んでいる席で、座っているのは想像以上のプレッシャーで、いろんなことを考えた。いい経験をしたと思う。そっと後ろの方を見ると、私のほかにも座った人が少しいて、正直いってほっとした弱気なわたし。

あお  上手いこと日程の調整が事前に叶わず、ソウルでサムルノリは見れないか? と思っていた所、ヨンセ方面で文化祭があるという話を聞きつけ、馳せ参じる。演奏はパーカッションに、チャルメラ・ノレ(歌)・語りを被せ、割と聴応えがあった。僕たち3人がコミックバンドPPPで奏っている内容はパーカッション(チャング)メインなんだが、やはり声の力は必要不可欠であると再認識。

で、後で判ったことだが、その文化祭は創党を明日に控える「制度圏進出も方針に含むPD系的側面を持つ →青辞書へ 」セクトだったのだ。ほえぇ。なんか懐かしい〜、、、とか言ってみる(^^; かえるが「ちょんひょんも立ったが、私は座ったままだった」と言っているが、うーむ。かえるの言うてる事は自己完結のベクトルとすれば間違いでは無いと思う。ただ、お祭りやしなぁ。よほど下品で情けない雰囲気でない限り、”騒ぎ”は o(^^o)(o^^)o ワクワクするものですわん。まぁ確かにマッチョに映ったかもしれんが、ギレンやシャアの演説よりはカッコよかったと思うゾ。あれは古いっす(^^;

かえる  集会が終わって、学校を出た。手近の「ソッテ」という居酒屋さんに入り、トンドン酒とパジョンと海産物のチゲを頼んだ。入り口に胸をはだけて農作業をしているおばちゃんの人形があって、子どもの人形を二人背負っていた。子どもの顔が妙におやぢ系でやらしい。ナゾだ。タクシーでホテルに帰った。タクシーは(一般道で!)160キロぐらい出していた。こわいよ〜。

図 4-4-4 図 4-4-5

あお  普通のタクシー以外に「模範タクシー」ってのもある。車輌テッペンに「もはん」と書いてある(^^; 「んなもん誰が乗るかい!」と友人が言うてたし、今回は利用せず。最初からボッってるタクシー。旅行雑誌を見ると「安全な模範タクシーを利用しよう」みたいな事が書かれてあったが、なるほど、読者もなめられたもんである。タクシーは日本の1/4〜1/3ぐらいの価格。便利。




【 図 】
  1. 文化祭のパンフ。割とカッコいい。ゴロくない。
  2. 青が貰ったバッジ。
  3. ちほが貰ったバッジ。
  4. お店のオカミさんwithガキ & かえる。オカミさんは蝋製。シンチョン「ソッテ」内
  5. 最後の夜に吠える面々。最後っつぅても2泊しただけですが(^^; 。シンチョン「ソッテ」前

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